少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№222📕魚とヒトのつながり

  あけましておめでとうございます。少年シニアです。本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年も生命とは何か。人類とは何かを考えていきたいと思います。

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 昨年末、私はヒトと他の生命の違いについて考察しました。しかし、一方我々の身体を眺めると、やはり我々も他の動物との共通したものをかかえていることを認めないわけにはいきません。それが、全く住むエリアも呼吸の仕方も姿形の全く異なる魚であっても、多くの点で共通項があるのです。

 

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私がこれまでの生命の5大事件をあげろといわれたら、独断で次の5点を選択します。

①シアノバクテリアの誕生。これによって大気中の酸素比率が上昇し、生命が誕生する基盤ができた。

単細胞生物の中から、多細胞生物に進化するものがあらわれた。それ以降多彩な生命が誕生する基盤ができた。

③魚の中から肺呼吸をするものがあらわれ、さらに鰭を手足にかえ陸上に上陸した動物があらわれた。これにより一気に動物の棲息空間が拡大した。

④約2億年近く地球を支配していた恐竜が隕石の落下により絶滅した。これにより哺乳類の台頭の舞台が整った。

⑤霊長類の中からヒトという腕力に頼らず知能によって、創造力と想像力を駆使して、様々なテクノロジーを生み出し、地球全体を支配するとんでもない生命が誕生した。

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ただ、⑤は、①~④ということが起きていなければ、実現されなかったことを忘れてはいけません。その中には隕石の衝突という偶然もありますが、私が一番ここで注目したいのは、③の魚から陸へ上陸したパイオニアの存在です。

本書の著者は、そのパイオニア「ディクターリク」の化石の発見者です。彼は、魚類と両生類をつなぐ生物として鰭の骨格に注目しました。四肢をもつすべての動物は、その四肢が翼であろうと鰭であろうと手であろうと、共通のデザインをもっています。一個の骨(腕の場合は上腕骨 脚の場合は大腿骨)が、二個の骨と関節でつながり、その先に小さな骨の塊があり、指の骨につながっています。各々の四肢動物の形の違いは、骨の形の大きさと手首くるぶし及び指をつくっている骨の数の違いによるもので、基本構造は同じなのです。

そしてディクターリクの鰭の内部にその基本構造をもっていたのです。そして驚くべきはこれにより鰭を手首として使い地面に平につけて這うことができたのです。なぜそのような進化が起きたのか。本書の著者は、水中での激しい生存競争が謀らずも、陸上に活路を見出すしか選択がなかったのではないかと指摘しています。つまり、ディクターリクはファーストペンギンのような勇敢な存在ではなく、水中で生き延びることができなかった弱者だったのです。しかし、その弱者がその後の陸上動物の進化の道を開き、最終的に人類を生み出したのは皮肉というしかありません。

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もしかすると我々人類も木の上で他の猿に勝てず生き延びることができず木から降りざるをえなくなり、またアフリカを脱出した一部のホモサピエンスもアフリカで生き延びることができなくなったため、仕方なくアフリカを脱出して全地球に拡散していった弱者だったかもしれません。もしそうだとすれば、一見弱者である存在が新たな世界をきりひらくと言えるのではないでしょうか。

我々は、そういう意味で、同じ生命として水中で生き延びることができなかったディクターリクに、同胞意識をもつとともに深い感謝の念をもたなければならないのかもしれません。