少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№221📕なぜヒトだけが音楽を愛でるのか

お元気ですか。少年シニアです。前回、他の生命と一線を画すヒト特有の行動様式として遺伝子の自己複製の他に、コミュニケーションがもたらす快感の複製と拡散についてふれました。今回のお話しも前回の流れにそったものと考えています。

 

                  👤

 ウォ―クマンが世に登場したとき、猿がウォ―クマンで音楽を聴いて至福の時間を味わうかのような表情をするというCMが注目されました。しかし、実際は猿が音楽に何ら反応することはなく、他の霊長類も同様のようです。

つまり、ヒトだけが音楽を愛するのです。そしてそれは前回紹介した快感進化論にそって考えれば、音楽は、群れの各人の絆を強め、各個人に対しても快感を提供しているということになります。

              👤       👤

 確かに一次会で盛り上がると多くの人々は、さらに仲間との絆を深め、音から得られる快感を求めて二次会としてカラオケに行きます。音楽は人に快感を与えるのみならず時に人を勇気づけたり心を癒したりします。音楽は祭りや宗教活動といった人と人の絆を深めるものに欠かせないツールとして活用され、我々の思考に大きな影響を与えているのは、まちがいありません。

          👤       👤       👤

どうしてヒトだけが、音楽を愛でるのでしょうか。それは、私はヒトが群れをベースに生きる動物がゆえに孤独を恐れるところからきているのではないかと推測します。もちろん読書のような文字や会話をベースにしたものも、孤独を癒します。しかし、それではおさまらない欲求がヒトに音楽をつくらせたのです。会話や詩に調べをのせて表現することで、より自分は一人ではないと感じることができるのです。そして、遂にはクラシックのような声のない、音だけで創造された文化も並行して創られるようになったのです。

        👤     👤      👤     👤

 孤独を癒すのは、同じヒトとの繋がりだけではありません。自分が自然や神などヒトを超えたものとつながることで孤独から逃れることができる、そうしたことが声のない音楽をも生んだのではないでしょうか。時には同じ群れの仲間とのつながりを強め、ときには自然や神といった自己や群れを超越したものとのつながりを強める、そうした効用をヒトは認めるからこそ音楽を愛するのではないかとい思います。

        👤      👤      👤       👤        👤

 逆に言えばヒトと違う生命体には「孤独」という概念はなく、群れの形成についてもその方が生命を守ることができるという合理的な理由でおこなわれているのだと思います。だからあれだけ世話をしていた母親が、ある瞬間から子を自分のテリトリーから追放することができる。それはその方がお互いの生の維持に有利だからでしょう。その点ヒトは、子離れ親離れがなかなかできません。そこに孤独という状況が発生するからです。ですからこの世の中で一番非合理な生物はヒトといえると思います。

そうでなければ、双方が痛手を負う戦争を繰り返すようなことはしなかったと思います。ヒトは感情の過剰さによって、芸術も産み自分と無関係のヒトを助けるとともに、犯罪や戦争などで自分と無関係のヒトや他の生物に害を及ぼし殺戮してきたのです。

ヒトの存在は、もろ刃のやいばであることを感じざるをえません。

 

今年の本ブログは今回で終了、また来年よろしくお願いします。皆さま、よいお年をお迎えください。