少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№188📕人類の旅の行方について

 お元気ですか。少年シニアです

すべての人類はアフリカで誕生し進化しましたが、人類は決してアフリカ大陸にのみ

留まることはありませんでした。我々ホモサピエンスの先祖は約10万年ほど前にアフ

リカ大陸を出て世界中に移動し現在に到ってるわけですが、実はアフリカをとび出し

たのは我々ホモさピエンスの先祖が初めてではありませんでした。

約180万年前に、ホモエレクトスの先祖たちがアフリカ大陸からユーラシア大陸

移動していたのです。

人類大移動 アフリカからイースター島へ (朝日選書)

人類大移動 アフリカからイースター島へ (朝日選書)

 

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 先のブログで人類が偉大なる長距離移動者であったことをお伝えしました。2足歩行による移動効率は4足歩行より格段に優れており、この長所を初期人類たちは自らの生存に大いに生かしたことでしょう。おそらく人類の移動を促したのは好奇心というより気候変動による圧力だと思われます。気候変動こそがすべての生命の運命を握っているのは今と変わりはありません。肉食化した一部の人類は、生命を維持するために気候変動により乾燥地帯から移動する草食動物たちを追ってアフリカ大陸を後にします。

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   生き物というのは基本的には保守的な存在であり、特にリスクをおかす必要がなければ生命に不利益なことはしないと私は思います。ですからアフリカから飛び出すには相当の理由があったはずです。注目すべきは、グルジアのドマニシ村の約180万年前の地層から発見された初期人類の化石です。その近くからはダチョウやオカピなどアフリカ原産の動物の骨の化石もでてきたといいます。やはりこれらの動物をおって、この地まで辿り着いたのでしょう。

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 そして驚くべきはその脳の推定容量が約650~750ccと、従来のホモエレクトスのそれ(約800~900㏄)より小さかったことです。この化石が発見されるまでは、約100万年ほど前にもっと脳の容量が大きく高度な知能をもった人類がアフリカを飛び出したと考えられていました。高度な知能がなければ未開の地で生き抜くことは容易ではないと考えられていたからです。ところが実際は予想以上に早い段階でまだ知能が未発達の状態で移動していたのです。

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さらに驚くべきは、その後同地域で発見された遺骨を調べたところ、この遺骨の主が歯を失ってから相当な期間を生きぬいてきたという形跡があったことでした。通常、歯を失えばそれは死を意味します。食糧を噛み砕いて消化することができないからです。ではなぜ彼は相当期間生き延びることができたのか。

ひょっとしたら他の誰かが石器や火を使って食物を小さく砕き、柔らかくして、この遺骨の主に食べさせていたのではないかという仮説が専門家の間から唱えられました。介護の歴史の始まりを示唆する仮説です。

もしこの仮説が事実だとすると未発達な状態の身体に比べ、社会性や精神性については予想以上に進化していたことになります。

まさに人類の進化は一本道ではなく謎は深まるばかりです。新しい事実が明らかになるにつれて、より新たな謎が我々を迷わせる。人類はどこからきてどこへ向かおうとしているのかを明らかにするのは、ほんとうに容易ではありません。