少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№172📕アイアイを見たと言ってはならぬ

お元気ですか。少年シニアです。

日本では童謡などから愛されキャラとして人気の「アイアイ」ですが、実は地元の

マダガスカルでは悪魔的な存在として恐れられています。

実はアイアイという名は、現地の人が現地の言葉で「ハイハイ(私は知らない)」

と言ったのを白人が「アイアイ」と聞き間違え、そのまま定着してしまったという

説もあるそうです。

アイアイを見た者はと不幸になると言われているので、もし見ても「私は知らない」

としらばっくれないといけないそうなのです。

ただ、夜行性で警戒心も強いので、発見することは難しく、その生態もあまり分かっ

ていないというのが実情のようです。

 

アイアイの謎

アイアイの謎

 

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 最初にアイアイが発見されたとき、専門家たちは、アイアイを猿の仲間と考えずに、リスの仲間と考えていました。身体の構造の多くにリス類との共通点が見られたからです。しかし、古生物学者のオーエン教授がアイアイの大臼歯の歯冠が霊長類と同じような複雑な構造でリス類の臼歯とは全く違っていると指摘し、サルの仲間に位置付けられました。ただアイアイの独自性は霊長類の中で際立っており、アイアイ科として他のグループとは独立した形になっています。

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 アイアイの身体で何といっても特徴的なのは、際立って長い中指です。この中指でラミーと呼ばれる高木の種子の硬い殻に穴をあけて中身の胚や胚乳を食べるのです。面白いことに美味しそうな果実の果肉は捨ててしまうのです。実はラミーの胚や胚乳はクルミと同程度のカロリー(100gあたり584㌔㌍)があり、栄養価が非常に高いんですね。

 またアイアイは昆虫なども食べますが、昆虫が身を潜めている幹などを中指で叩いて昆虫の居場所を見つけ出し食べます。アイアイの大きな耳は中指のたてる音を正確に聞き取るためという説が有力だそうです。

                                    


アイアイ (上野動物園)

             

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 アイアイの寿命は結構長くて20年くらいと言われていますが、子どもの母親への依存期間は長く、1才になっても母親の乳首を吸っているそうです。これは中指の使い方に習熟する期間がかなりかかり、独力で餌をとることができないからではないかと、島氏は指摘しています。

本書の著者でもある島泰三氏は マダガスカルにおいて国際協力事業団のスタッフとして自然保護に尽力されるとともに、自ら設立したNGOアイアイファンドの代表として今も精力的に活動されています。森林の減少に歯止めをかけるとともに、自然保護区内の実態を詳しく調査しそれを広く発信することで、自然保護の気運を高めようとするものです。私もこの活動に共感し、些少ながら寄付させて頂きましたが、持続的なかかわりの中で、生命のベースとなる自然環境がよりよくなることを願ってやみません。

 

↓ アイアイファンドのHP

http://www.ayeaye-fund.jp/

 

今年の「55歳から学ぶ理科」は今回で終了。

ご愛読いただいた方に心からお礼申し上げます。

そして来年も引き続きよろしくお願いいたします。