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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№170📕 われら霊長類が辿ってきた道

お元気ですか。少年シニアです。

宇宙の誕生からはじまったこのブログも、ようやく我が人類属する霊長類が大きく進化

をとげた新第三紀(約2300万〜260万年前)にまでたどりつこうとしています。

当面本ブログでは霊長類を中心に展開させていこうと思っています。

まずは、霊長類の全体像を確認しましょう。

新しい霊長類学―人を深く知るための100問100答 (ブルーバックス)
 

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 現在霊長類はおよそ350種が存在していて、大きく2つのグループに分けられます。まず一つめが曲鼻猿類で、霊長類の祖先的な特徴を多くもっているグループです。

キツネ猿類やロリス類などが該当し、歌でも有名になったアイアイもこれらのグループになります。キツネ猿類はマダガスカルとその周辺の島にしか存在せず、かなり特殊化しています。

↓  マダガスカルだけに棲息するというクロシロエリマキキツネザル

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そしてもう一つが直鼻猿類で、メガネ猿類と真猿類が含まれます。真猿類は、文字通り猿らしいグループで中央〜南米に棲息する新世界ザル(広鼻猿類)と、アフリカや東〜東南アジアに棲息する旧世界ザル(狭鼻猿類)にわかれています。我々人類は真猿類に属し、旧世界ザルのグループから枝分かれして誕生したのです。

↓われら二ホンザルは旧世界猿でオナガザル科に属します。

 道具を子巧みに使いこなし北限のサルとしても有名です。

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 霊長類のルーツをたどると意外とその歴史は深く、その祖先は約6500万年前、恐竜が絶滅したころの時代にまで遡ります。そして大変興味深いのが、その化石は、現在霊長類の活動領域となっている地域ではないアメリカのモンタナ州の地層から見つかったということです。どうやら霊長類が誕生したのはアフリカやアジアではなく北米のようなのです。

実は駱駝のルーツも中東や北アフリカではなく北米ですが、これは気候変動による移動の結果だそうです。新生代も後半に入ると次第に地球が寒冷化し、その結果高緯度ながら熱帯の様相を呈していた北米も次第に寒冷化しました。その変化に対応して、霊長類や駱駝が南下して自分の生活エリアを移動させたというわけです。

寒冷化によってベーリング海峡が陸橋となってユーラシア大陸・アフリカ大陸への移動が可能になったのでしょう。

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 そして真猿類の中から、類人猿と呼ばれるグループが誕生しました。類人猿は、普通の猿と異なり尻尾がなく大脳が発達していているグループで、我々ヒトを除く「テナガザル」「オラウータン」「ゴリラ」「ボノボ」「チンパンジー」がこれに該当します。

↓ 大型類人猿オラウータンのこども。この姿や表情をみると我々の近縁であることがよくわかります。

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これら類人猿も意外と歴史があって、約2300万年前(新第三紀)には存在していたようです。手の長いテナガザルの祖先が、その長い手を巧みに利用し樹木をぶらさがって移動することで、尾の必要性が薄れて、尾のない類人猿の道を開いたのでしょう。そして類人猿はさらに、多様化してその勢力範囲を拡大していったのです。

本書では遺伝子の解析や化石のデータと統合した遺伝研究所の斎藤氏の系統樹が紹介されていますが、それによるとオラウータンが約1400万年前に、ゴリラが約730万年に、チンパンジーが約540万年前にヒトと分岐 ボノボが約250万年前にチンパンジーと分岐したとされています。

↓ 大人のチンパンジー軍団。群れでなにかを企んでいるのでしょうか。

  我が人類も群れることが大好きなところを見ると、同じ穴のむじななのか

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ただ、ご存知の通り類人猿は非常に厳しい状況にあり、絶滅が危惧されているグループです。類人猿の大半は森に棲んでいるので森が減少されれば一気に生命の維持は困難になるのです。そして森林の減少は類人猿と最も近縁である我々人類が引き起こしているというのはあまりにも皮肉です。

まずは我々が、自分の所属先である霊長類(サル目)を正しく理解し、さらに近縁である類人猿について正しく理解するところから始められればと思います。その関係で当面ブログは霊長類について取り上げる予定です。