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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№158📕ペンギンはなぜ飛ぶことをやめたのか

 お元気ですか。少年シニアです。

魚類の中からひれを脚にかえ上陸した生き物が出現したのが、約3億6千万年前

のことです。でも、その後さまざまな理由により海に戻った生き物たちがいます。

くじらやあざらしや、ウミガメやペンギンなどがそうですね。今回はその中から

ペンギンのお話しをしましょう。

ペンギンはなぜ飛ばないのか? 海を選んだ鳥たちの姿 (もっと知りたい! 海の生きものシリーズ)
 

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 最も古いペンギンの化石は恐竜の絶滅のあとの約6000〜5000万年前のニュージーランドの地層から見つかっています。さらに4000万年前以降になると、南極、南アフリカ、オーストラリアなどでもペンギンの化石が見つかるようになります。ペンギンが誕生したのはニュージーランドで、その後、南極・オーストラリア・ニュージーランドと大陸が分断されていく中で、ペンギンの生息エリアが拡大していったのでしょう。

またペンギンの化石の分析や現在のペンギンの身体から、ペンギンの先祖は、最初から飛ぶことを放棄した鳥ではなく、飛行していたことがわかっています。でも空を飛べる鳥がなぜ飛ぶ能力をなくしてまで陸ではなく海へ進出したのか? それはその方が生残るうえでメリットがあり、それを推し進めれる環境があったからでしょう。

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 まずは、当時の海の環境をみてみましょう。白亜紀の大絶滅で、それまで海に君臨していた首長竜や魚竜といった大型爬虫類が海から姿を消しました。このことで陸同様、海の中も戦国時代となり、多様化が進んだと考えられます。つまり捕食者からすれば、強烈なライバルが姿を消してくれて、被捕食者の数も徐々に増えてくる状況があったと思われます。とりわけペンギンが生息する寒流地帯はオキアミが大量にいて、捕食者には格好の餌場だったのです。

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 そんな海の状況をみて、同種のものとの闘いを避けて陸から海に再び生息領域を変えていくものが現れてきました。哺乳類ではクジラやアザラシ、爬虫類ではウミガメ、そして鳥類のオオウミガラスやペンギンなどです。オオウミガラスは北極圏や北大西洋、ペンギンは南極を中心とした南半球にと棲息エリアをすみわけて進化していきますが、オオウミガラスは19世紀半ばに人類の乱獲により絶滅してしまいました。ペンギンは南極という人類が容易に入り込めない地にいたことが幾分かは幸いしたのでしょう。

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 生物には収斂進化というものがあります。違う動物でも同じような環境にすむと、身体の形や生活形態が似てくるのです。ペンギンも海中で餌をとることで、その翼はどんどん小型化しひれのようになり、その身体も流線型となり羽毛も減少しました。そして何よりも体重が増大しました。通常鳥は飛行のために体重を極力軽くします。そして飛ぶための飛行筋を強化します。しかし飛ぶことを放棄したペンギンは、体重を軽くする必要がなく、飛行筋をつくるための栄養をそこに投資する必要もないので、身体を大型化することができました。

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 動物にとって大型化は生きていくうえで有利に働きます。海中においても大型化することで蓄える酸素量も多くなりその結果潜水能力が増し、餌をとるエリアが拡大しますし、敵からの攻撃にも反撃することができます。その証拠に過去には何と背の高さが1.5m近くもあるジャイアントペンギンが存在していました。(ただ、彼らはくじらなどの大型哺乳類との闘いで絶滅したと言われています)。ペンギンは陸上ではおぼつかない格好で歩いていますが、海の中では平均時速7㌔で泳ぐといいます。海の中での身体能力はとてつもなく凄いのです。そして寒さには脂肪を増やすことで対応してきました。ペンギンは一見、その姿から間が抜けたように思われがちですが、なかなかどうして勇気ある変革者だったのです。

 

 ↓ 🐧の進化(16:40〜)がよくまとめられていますし、たけしさんのトークも秀逸です。

  皇帝ペンギンの子育て(24:55〜)も感動ものです。


たけしの万物創世紀「ペンギン」