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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№152📕樹上に進出した霊長類の影響力

お元気ですか。少年シニアです。いよいよ我ら人類が属す「霊長類」の登場です。

学界において霊長類と名付けた人々は、おそらく哺乳類の中でも特別な存在である

ことを強調したくてこのような名前をつけたのでしょう。だから哺乳類の中でも霊

長類が誕生したのは、せいぜい2000万年前ぐらいかなと勝手に思っていました。

ところが、本書を読んで、霊長類はもっと古く恐竜たちが絶滅した6500万前にすで

に存在していたことを知りました。

新しい霊長類学―人を深く知るための100問100答 (ブルーバックス)
 

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 霊長類は、大きく偽霊長類と真霊長類の2グループに大別されます。偽霊長類は真霊長類と比べると霊長類的な形態(大きな脳や平たい爪をもつなど)が明確ではなく、現在生存している動物では、ヒヨケザルにより近いのではという研究者もいます。

この偽霊長類の最古の化石が米国モンタナ州の約6500万年の地層から出土し、その地名からプルガトリウスという名がつけられました。想像図をみると鼻の長いネズミという感じで、サルの面影はまだ見当たりません。

ただ化石の分析からプルガトリウスは、かなりすばしっこく木登りに長けて、他の動物が進出していない樹上に勢力を拡大し霊長類の生活基盤を構築していったとのことで、地面を活動領域とするげっ歯類(鼠やリス等)とは、明らかに違っていたようです。

また我々人類が属する真霊長類の最古の化石は、モロッコの約5700万年前の地層から出土していて、アルティアトラシウスと名付けられました。

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 いずれにしても霊長類の祖先は、樹上に生活空間を求めたことで、樹上生活に有利な方向へ進化し、現在の霊長類にみられる身体的な特徴や能力を身につけていきます。

まず地上の平面的な空間から樹木の立体的な空間の中で活動するのに有利なように目の位置が顔の側面から中心部になりました。また樹木を掴む能力(指の自在性含む)が強化され指を器用に使いこなすことで、脳が発達しました。そして樹上の果実や種子を食べることで、ネズミのような鋭い歯は必要なくなり、嗅覚も退化していったようです。

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 さらに霊長類の進化は、他の生物への進化もうながしていきました。霊長類を巧みに利用する顕花植物の台頭です。栄養価の大きい糖分を好むサルに、糖分が豊かで甘くておいしい果実を食べさせ、ついでに種子を遠くまで運んで吐き出したり糞といっしょに排泄してもらう植物が勢力を拡大していったのです。

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 このように霊長類の登場は、他の生物の進化にも大きな影響を与えました。しかしこれはまだ序章にすぎなかったのです。この数千万年後ついに霊長類は、樹上生活を捨てて2足歩行してより脳を進化させていった人類の登場により、さらに地球全体の生態系すべてに影響を与えることになります。