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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№150📕大量絶滅・運命を分けたものは何だったのか

白亜紀

お元気ですか。少年シニアです。

白亜紀末に地球に落下した隕石は、恐竜をはじめ多くの生物を絶滅に至らしめまし

たが、その中で生き延びた生物もいました。ワニやカメ、哺乳類・鳥類などです。

もちろん彼らも大きなダメージを受け多数が死にました。

しかし絶滅までには至らなかったのです。それは何故だったのでしょう。

決着! 恐竜絶滅論争 (岩波科学ライブラリー)

決着! 恐竜絶滅論争 (岩波科学ライブラリー)

 

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    隕石の落下によって大量の塵が発生し、それが太陽光を遮り植物の光合成が困難になり植物が激減、生物の食物連鎖が崩壊したことが大量絶滅につながったことは前回でも触れました。

ただ落ち葉や腐食した木や菌類、昆虫、生物の死骸などを食べ光合成に依存しない生物もいて、こうした腐食連鎖の中にいた生物は壊滅的な被害を避けることができました。

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 例えば、海洋において植物プランクトンを基底とする食物連鎖にいる生物(アンモナイトや魚竜、硬骨魚等)は壊滅的な被害を受けましたが、それに対し植物プランクトンに依存せず海底面に生息し生物の遺骸などを食べる無脊椎動物や底生生物たちは、むしろ遺骸が増加し食糧が増加する恩恵もあり、生き延びました。

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 同様、陸においても、陸上から流入してくる有機物を主要な食糧源とし、光合成生物への依存度が低かった淡水エリアにいた脊椎動物たちは、通常の陸地にいたものに比べるとその被害は大きくありませんでした。

ワニやカメが完全な絶滅を免れたのも、ワニやカメ固有の特質からというより、彼らの生息エリアが淡水領域であったことが大きい要因だったからでした。

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 あと注目すべきは、地域によって被害の大きさに違いがあったことです。例えば植物プランクトンでいえば、一番被害が大きかった北米エリアでは最大90%の絶滅率だったのに対し、ニュージーランドでは15%程度の絶滅率にとどまっています。ヨーロッパやアルゼンチンあたりも絶滅率は低いです。北米エリアの絶滅率が高かったのは、メキシコ湾ユカタン半島沖に隕石が落下し、その時の衝撃がアメリカ大陸側に生じたことによるものなのかもしれません。

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 最も被害の大きかった北米エリアでは、白亜紀から咲き誇った被子植物が一気に姿を消しました。それに対し胞子で育つシダ植物は急激に増加しだします。シダ種は、他の植物より土壌の悪化や気候の変化に強く悪化した環境でも繁殖が可能なのです。

また光合成を必要としない菌類も繁殖しました。大量絶滅と言っても、大打撃を受けたものと、そうではない、むしろライバルの撤退を捉えて繁栄した者もいたということです。

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 あと忘れてはならないのは、恐竜から進化したと言われる鳥の存在です。鳥は飛べたから絶滅を逃れたわけではありません。なぜなら同様に空を飛ぶことができた翼竜は、この大量絶滅で完全に絶滅したからです。光合成の低下により酸素濃度が低下する中、低酸素に強い鳥の特性が鳥の命を救ったのでしょうか。(それでも75%の鳥はこの時点で滅び決して無傷ではなかったのですが)

こうした状況の中、我がご先祖さまの一部の哺乳類が何とか生き延びてくれ、その後の哺乳類の繁栄につながっていきます。次回より哺乳類の進化を中心に話を進めていきます。