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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№148📕恐竜の進化に日本も無縁ではなかった

お元気ですか。少年シニアです。

 白亜紀といえば恐竜全盛の時代。でも恐竜というと、中国・モンゴル・北米・南米など

が思い浮かび、我が日本と恐竜が結びつきません。しかし、粘り強い採掘活動の結果、

日本にも様々な恐竜が棲息していたことが明らかになってきました。

今回は、日本の恐竜のお話しです。

ニッポンの恐竜 (集英社新書 483G)

ニッポンの恐竜 (集英社新書 483G)

 

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   かつて「日本での恐竜探しは無理」と言われた時代がありました。というのも日本列島の基本構造は、恐竜が絶滅するずっと後、およそ2000万年前以降のプレートの活動 と、それに伴う火山活動によって形成されたものであり、国内の地層の多くは恐竜絶滅後にできたものだからです。

しかし中生代以前の地層が国内に存在しないわけではありません。日本列島ができる過程でアジア大陸の東縁が裂けてできた断片が点在していて、その中に恐竜時代の地層も含まれています。

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 そんな地層から、「モシリュウ」という国内で最初の恐竜の化石が発見されたのは、1978年のことでした。場所はリアス式海岸が広がる岩手県岩泉町。北上沿岸に分布する約1億2千万年前近くの地層の崖です。骨はのちに全長20㍍の竜脚類恐竜(植物食)の上腕骨と判明しました。

 その翌年、今度は岩手県とは全く逆方向の熊本県御船町で、肉食恐竜の歯の化石が発見されました。「ミフネリュウ」です。そして1981年、群馬県中里村(現神流町)からダチョウ型恐竜「サンチュウリュウ」の脊椎骨が発見されました。このように日本の南西部、中央部北東部と全体を包み込むエリアで恐竜の化石が発見されたことで、もっと精査すれば思わぬ恐竜の化石が出てくるのではないかと考えられるようになりました。

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 そんな中、国内で集中的に恐竜の化石が出土されるエリアが明らかになりました。福井・石川・岐阜・富山にまたがる「手取層群」で、ジュラ紀から白亜紀に堆積した海から陸域にかけての地層です。

1986年この手取層群で肉食恐竜の歯化石が発見されました。発見したのは今でいえば、化石好きの「リケジョ」の女子高生でした、のちにこの恐竜は「カガリュウ」と名付けられ、一気に手取層群の採石活動が活性化します。

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 特に福井県からの発見は群を抜いていて、同県勝山市だけで国内の恐竜化石の約8割を占めるといわれています。とりわけ有名なのは、推定全長4.7メートルのイグアノドンに近い鳥脚類の新種「フクイサウルス」。そして推定全長4.2メートルの獣脚類「フクイラプトル」です。

さらに1996年に「ティラノサウルス科」の歯化石が発見されおおいに注目を浴びました。かつて恐竜化石などまず期待できないとされた日本で、あの大型獣脚類で最強の「ティラノサウルス」の仲間の化石が見つかったのですから、俄かに期待感が増したのも当然のことでした。

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 実はあのティラノサウルスはアジア起源だという仮説があるそうです。もともとアジアで進化したものが、北米とアジアが陸続きになった白亜紀後期に北米側へ渡り、最終的に全長10メートルを超すTレックスに進化したというのです。

もしそれが事実であれば、日本で見つかったティラノサウルス類の歯化石も、この進化の過程上に存在したものでしょう。恐竜の進化の物語に日本が無縁であったということはなさそうです。

 


夢の扉+ 日本にもあった恐竜時代 2015年9月27日