読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№137📕団結と機能分担で勢力拡大を図るアリの戦略

お元気ですか。少年シニアです。

今回から白亜紀(約1.45億〜約6600万年前)にちなんだ話にはいります。

大きくいえば白亜紀ジュラ紀に続いて恐竜が闊歩した時代ということになりますが、

白亜紀の地球の真の主役は植物であり、とりわけ花をつけた被子植物の繁栄が動物界

に大きな影響を与えました。中でも特に影響をうけたのが昆虫たちでしょう。

今回は、昆虫の中で一番我々に身近な存在であるアリをとりあげます。

 

アリの生態と分類

アリの生態と分類

 

                 🐜

  アリが地球に登場するのは約1億2500万年前。昆虫自体はデボン紀あたりから登場しますから、昆虫の中では新参者といえるでしょう。ちょっと意外な気もしますね。

アリはハチの先祖から分化した生き物で、学術上の分類でも「ハチ目スズメバチ上科アリ科」です。そう、スズメバチはミツバチよりアリに近い生き物なのです。

ハチとアリはいずれも繁殖を担う個体と不妊の個体からなる家族単位をもつ真社会性生物で、極めて生態が酷似しています。ただ、厳密にいうとハチの中には単独で生きるものがわずかながら存在するのに対し、アリはすべて真社会性生物です。

              🐜      🐜

 アリの社会は完全な女系で、最上位にいる女王のみならず我々が地表でみるアリも巣の中で女王の世話をするアリもすべてメスです。つまり働いているアリは全てメスなのです。それではオスは何をしているのか。オスは、巣の中で新たな女王候補とともに翅をつけるべく育ち、春から初秋の間に結婚飛行をおこない交尾を終えると疲れ果てて死んでしまうだけの存在です。

             🐜    🐜    🐜

 数匹のオスと交尾を終えた新女王は、一生産み続けるだけの量の精子を蓄えると新たな巣を見つけ、せっせと産卵していきます。これらの卵は全てメスで、新女王のための働きアリとなって勢力を拡大していきます。そして一定の勢力を得ると、ようやく新女王候補とオスを産みます。その際、オスは無精卵のものから生まれるそうで、この点はシロアリとは逆ですね、

           🐜    🐜    🐜    🐜

 以上が繁殖の基本サイクルですが、実際は種によってかなりバリエーションがあります。結婚飛行せず、巣にまいおりてきたオスと交尾するメスもいますし、新たな巣をつくらず出戻りの形で旧巣にもどり、母親とダブル女王の形で君臨するものもいます。また女王は不在で、働きアリが単為生殖によって勢力を拡大していくものもいます。

           🐜   🐜   🐜   🐜   🐜

 巣のつくり方も穏便な方法でつくるものから、巣にいる働きアリをなだめて味方につけ、女王を暗殺して巣をのっとるものもいます。

またサムライアリの新女王はクロヤマアリの巣を襲い、巣をのっとったうえで、成長した幼虫や蛹を奴隷として働かせます。まさにアリの世界は非情冷酷なのです。

この時代、どうも恐ろしいのは恐竜だけではないようです。アリに擬態して身を守る蜘蛛やカマキリもいるそうなので、アリは我々が考える以上に強者なのかもしれません。

アリの話し、次回に続きます。

 

↓ 私もこういう光景をみたことがあります


恐怖 サムライアリの奴隷狩り Slave-making ant attacking