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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№135📕哺乳類は弱虫だけではなかった

お元気ですか。少年シニアです。

恐竜時代ジュラ紀において我らの祖先哺乳類は、身を隠して細々と生きてきたという

のが定説ですが、本当にそうだったんでしょうか。

本書を読むと、どうもそうでないことが見えてきました。

 

ジュラ紀の生物 (生物ミステリー(生物ミステリー プロ))

ジュラ紀の生物 (生物ミステリー(生物ミステリー プロ))

 

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 中国内陸部は、いまや北米や欧州にひけをとらぬ恐竜の化石産地として注目をあびています。羽毛恐竜の発見も、中国のジュラ紀の地層から発見されたのです。

この中国で、これまで哺乳類が地上の片隅でびくびくしながら生きてきたとされた定説をくつがえす生き物の化石が2006年に発見されました。

生き物の名前は「カストロカウダ」という全身が体毛に覆われたビーバーに似た哺乳類です。

                                                                 (ウィキペディアより)

  体長は45㌢と、この時代の哺乳類では最大の大きさで、注目すべきはビーバーと同じように水辺近くを住処とする半水棲の哺乳類だった可能性が高いということでした。

それまでの地上の穴倉で身を潜めて生きていたというという定説に異論を唱える大発見でした。哺乳類は、したたかにその棲息エリアを水中に広げていたわけです。

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 さらに新たな真実が明らかになりました。哺乳類は水中のみならず空中にも棲息領域を広げていたようなのです。それが「ウォラティコテリウム」という体長12〜14㌢のモモンガに似た哺乳類です。

特筆すべきは、毛がびっしり生えた飛膜の存在です。彼らは樹上で生活し夜間に昆虫を追って木から木へと滑空していたようです。この発見は科学誌「ネーチャー」にも掲載され、大きな話題を呼びました。

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 ただ、カストロカウダもヴォラティコテリウムのいずれも、現生のビーバーやモモンガの祖先ではありません。胎盤をもつ真獣類ではないからです。真獣類の祖先の発見は、これから5年待たなければなりませんでした。

2011年、こちらも中国で「ジュラマイア・シネンシス」の前半身の化石(5㌢程度)が発見されました。こちらはねずみに似た生き物で、前足の指の特徴から樹上で生活していたようです。決して穴倉に身を潜めていたわけではありません。

 (国立科学博物館:生命の大躍進展のポストカードより)

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 近年の中国からの化石の発見は、我々の祖先である哺乳類たちが予想以上に、広範囲のエリアで多様性を維持しながらしたたかに生きていたことを明らかにしました。

恐竜をはじめ多くの生物が絶滅する中、今に到るまで生き延びてきた哺乳類ですから、よく考えてみれば、弾力性をもって厳しい世を乗り越えていく技量がもともとあったのです。これに社会性を加えて哺乳類が多様化するのは、まだ1億年程度の時間がかかりましたが、その萌芽がジュラ紀に起きていたのは間違いないようです。