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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№119📕イチョウ奇跡の2億年史

お元気ですか。少年シニアです。

生きた化石といえば、「シーラカンス」や「オウムガイ」を思い浮かべますが、

実は「イチョウ」は植物界の生きた化石だそうです。

中生代初期三畳紀から、ほとんど形を変えず2億年間生き抜いてきた。

そして、このイチョウの進化に我々日本人が大きく関与していたというお話です。

イチョウ 奇跡の2億年史: 生き残った最古の樹木の物語

イチョウ 奇跡の2億年史: 生き残った最古の樹木の物語

 

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 イチョウの葉は独特の形をしていますね。だから化石もわかりやすく、紛れがない。最古のものは、2億4500万年前のシドニーの地層から出土しているそうです。

三畳紀ジュラ紀にかけてかなり繁栄した模様ですが、白亜紀あたりから少しその勢いに陰りができ、我々ホモサピエンスが登場して、地球が氷河期に入る頃になると絶滅の危機に遭遇、ついには中国南部だけで細々と自生している状況までに追いやられました。

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 本来、ヒトが繁栄しだすと、乱獲されたり伐採されたりして、他の生物が絶滅に追いやられるというのが常ですが、ヒトとイチョウの関係はそうではなかったようです。

イチョウが、食糧と薬という実用的な価値があったことに加え、信仰の対象として認知されたことが大きく 10世紀後半には保護され寺内などで栽培されるようになりました。こうして中国で息を吹き返したイチョウは、今から800年程前には、韓国や日本にまで広がります。著者の説によれば、中国製の陶磁器などとともに、イチョウの苗も、中国から日本に輸入されたのではないかということです。

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 日本でもイチョウは愛され、ほどなく全国の寺社や庭園などに植えられ、陶磁器などの絵模様にもイチョウの葉が施されるようになります。そして、1690年に、世界にイチョウが広まるきっかけをつくった医者で植物学者でもあるエンゲルベルト・ケンペルがオランダ商館付の医者として来日します。

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 ケンペルは、イチョウも含め日本の豊かな植物に魅せられ、ヨーロッパに帰国後、1712年に「廻国奇観」を出版し、イチョウもそこで紹介しています。こうして次第にイチョウへの関心が高まる中で、イチョウの種や苗がヨーロッパに持ち運ばれたのでしょう。庭園などに植えられ18世紀末にはアメリカ大陸にまで広がっていき、イチョウは、そのカリスマ性により世界中の人々を魅了し ワールドワイドな存在にのぼり詰めました。

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 イチョウは、植物には珍しく雌雄異株で、その受精方法もマツや杉といった針葉樹のように花粉管が造卵器までのびるのではなく、精子が造卵器まで泳いで受精するそうです。これはシダや苔といった起源の古い植物に見られるもので、イチョウの起源の古さをしめす一つだと言われています。そして、このイチョウの精子が泳ぐ姿を世界で最初に発見したのは、平瀬作五郎という日本人の科学者でした。

やはり、イチョウは日本とは縁浅からぬ関係をもった生き物のようですね。

 


TOKYO JAPAN 東京•明治神宮外苑のイチョウ並木 GingkoTrees Avenue ...

 

猛暑ゆえでしょうか。秋が銀杏が待ち遠しい私です。