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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№115📕ワニと龍・恐竜の関係性について

お元気ですか。少年シニアです。

現在の爬虫類で最大・最強と言えば、やはりワニということになるでしょう。

ワニでも最大級のイリエワニの全長は7㍍にも及びます。

そして何といっても恐ろしいのは、大きな口とそこから出ている鋭い歯です。

あのおどろおどろし姿は、大古の時代を彷彿させます。

このワニの祖先が,恐竜と時期を同じくして三畳紀に出現しています。

ワニと龍―恐竜になれなかった動物の話 (平凡社新書)

ワニと龍―恐竜になれなかった動物の話 (平凡社新書)

 

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 中国では古来からの伝説の生き物 龍が有名です。干支にも入っており人気は抜群ですが、この龍が実はワニだったのではないかというのが著者の青木氏の主張です。12世紀、北宋で「龍が出た」と騒ぎになったところ、実は「揚子江アリゲ―ター」だったそうですし、時には猛獣類をも噛み砕く存在感抜群のワニが干支の中に入っていないのは何とも不可解です。

その反面、龍は現存しない動物。現実主義でなる中国人が現存しない生き物を干支に含めるのはどうも考えづらい。ワニが棲息していた西周では、紀元前903年に規模の大きい寒冷化が進行しワニが絶滅したらしく、この忽然と姿を消したワニが、神格化され龍として伝えられた可能性があるのではないかと著者は言うのです。

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 それはさておき、ワニ白亜紀末の大量絶滅期を乗り越え今に到っていますが、恐竜は白亜紀末の大量絶滅で完全に絶滅してしまいます。運命をわけたものはいったい何だったのでしょうか。

その可能性として著者は紫外線への対応能力の差をあげています。紫外線はご存知のとおり、一定の量を越して浴びると生命にとって有害ですが、逆に一定の量を浴びないとビタミンD欠乏症になってしまうという二面性があります。

白亜紀末、隕石の衝突で火山活動が活発化し、その火山灰などで日光が遮られ紫外線の量も激減。これまで燦々と輝く日光からのビタミンDでの代謝に依存していた恐竜が絶滅した可能性があると言うのです。

 一方、普段日の照らない場所で棲息していたワニは、もともとそんなに紫外線を浴びていなかったので、紫外線が激変した環境でも、以前より日が差す場所に移動することで、ビタミンⅮ不足に陥ることはなく、それで生き延びることができたのではないかと著者は言います。

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  意外にもワニは社会性のある生き物のようで、子育ても大変まめです。また、ワニは状況によっては互いに食い合うこともあるらしいのですが、何故か仔ワニが襲われて仔ワニが鳴くと、血縁関係がないはずの同一種の大型個体のみならず、違う種のものまで激昂して襲いかかってくるとか。ただその理由は明らかにされていません。

実は、南米ワシガエルは、自身がへびなどに襲われると、この仔ワニの悲鳴に似た音声を発することで、周りのワニを動かしへびを退治してもらっているらしい、なかなかの知恵もののカエルです。

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 面白いことに、ワニは同じ爬虫類のトカゲやヘビなどよりも、鳥類との共通点が多いとか。鳥類の祖先が恐竜ということはほぼ定説化されていますが、とするならば、ワニは恐竜とも近い関係にあるということになります。

ただ、恐竜は特別展示があったり多数の本が出版され人気抜群ですが、ワニの本は本当に少ないですね。爬虫類のガイドブックでも飼育可能なトカゲやヤモリ・カメなどは掲載されてるのに、ワニが全く掲載されていないものもあります。

ワニと恐竜。そして龍との結びつきを考えれば、もっとワニをスポットライトが当たってもいいのではと思ったりします。