読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№102📕ご先祖様の見事なアシストで長生きする木

お元気ですか。少年シニアです。

 寿命という視点から生き物を考えると、結局それは、その生き物の身体機能や身体構

造に行きつくということが本書を読んで理解できました。なぜ植物には最長5000年も

生きるものがいるのか。それは、植物とは何ぞやという問いに他なりません。

                  🌳    

 本書の中で特に強調されていたのは、動物の寿命と植物の寿命を同じ観点でとらえていいのかということです。動物の寿命の定義は明確ですが、植物の寿命は、その構造上、様々な解釈が成立するというのです。

例えば樹齢1000年という大木があったとします。しかし実はその木すべてが生きているのではありません。生きているのはせいぜい表皮のあたりで、数十年でその細胞も死んでいきます。そして新しい細胞がどんどん表面を覆っていきます。つまりそれ以外の木の幹の中心部分(心材)は、すでに死んでいるのです。

これは動物ではありえないことでしょう。動物の場合は身体の表面が生きていれば、内部の臓器も骨も細胞として生きています。植物とは身体構造が違うのです。

             🌳        🌳

   寿命論では、自分のクローンを生み続ける単細胞動物は不死であるという捉え方があります。でも、死をともなう受精という面倒な行為を伴う有性生殖が、生殖方法の主流になったのは何故なのか。

利己的な遺伝子」で有名なドーキンスは、個体の身体はあくまでも遺伝子を格納する器であり、遺伝子が伝承さえされれば、それは死ではない。であるとすれば老朽化した身体の中に格納されているよりは、常に新しい身体に格納されていった方が、遺伝子は引き継がれていくという極めて合理的な考え方に基づいて、有性生殖が主流となっていったと主張します。

また、細胞分裂のみによるクローンでは仮に病原菌にやられれば全滅の危機を迎えるが、有性生殖であれば、生き延びる個体が現れる可能性があります。個体の寿命ではなく遺伝子の寿命と考えるとまた違った年数がでてくるでしょう。

                  🌳     🌳     🌳  

 話しは戻りますが、木は根から水を吸いあげる導管をもちますが、この導管は細胞が死んだのち、水を通すのだそうです。また、大きな幹を支える心材は、虫や菌から身を守るために、フェノールという化学物質を加えて材を硬く、また腐りにくいようにすると言います。

木の生きた細胞が、死んだ細胞の固まりと死んだ導管に支えられて代謝していることを思うと、生死はまさに連続していることを感じないわけにはいきません。ご先祖様が今生きている若い衆がのびのび活躍できるように、栄養を供給し土台をきっちり支えてくれていると思うと、少し泣けてくるではありませんか。

そう考えると、やはり木は全体で生きている、樹齢1000年の木は、やはり樹齢1000年なのです。

 

⇩樹齢の長さと言えば何といっても屋久島の縄文杉

 しばし森の自然の音に耳を傾けて大古の時代に思いを馳せませんか。


屋久島 (縄文杉 白谷雲水峡) - YouTube