少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№100📕3億年前の植物の死が我々を生かしている

 お元気ですか。少年シニアです。

今回より約3.59〜2.99億年前の石炭紀についてのお話です。この時代の地層から

石炭がざっくざっくとでてきたことから石炭紀と名付けられたのですが、そもそも

石炭に関しての知識がどうも曖昧。ということで今回は石炭自体の勉強から。

トコトンやさしい石炭の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)

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そもそも石炭とは何ぞや。

石炭とは地上の湿地帯に繁茂していた植物の死骸が、水の影響で空気から遮断され分解をのがれ上に堆積した砂や泥と共に地下数百㍍から数㌔埋没、その後、数億年もの長い年月をかけて地下の圧力と地盤の影響を受けてできた物質です。(よく木炭と混同されるが、木炭は木を人工的に燃焼させたもの)

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 その石炭が注目を浴びたのが、1760〜1800年代。それまでは薪を燃やしてエネルギー源としていましたが、産業革命によってその供給が追い付かなくなり、石炭が主要燃料に使われるようになります。(ピーク時には実に総エネルギーの75%を石炭がまかなうまでに至りました)

 しかし、第一次世界大戦以降、その主役は石炭よりエネルギー効率の高い石油に移り徐々に石炭のシェア率は低下。ピーク時は75%あったものが20%まで落ち込みます。日本でも国内にあった炭鉱がどんどん閉鎖されていったのはご承知の通りです。

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 そのまま石炭の時代は終わるかと思いきや、1970年代初頭石油ショックにより石油価格が高騰したことで、再び石炭に注目が集まるようになり、現在は30%弱まで再びシェアを回復しています。(日本は約20%)

 こうした背景には、石炭が石油よりも安価に調達できるという点はありますが長期的な面でのエネルギー政策に石炭が欠かせないという面もあります。

石炭の推定埋蔵量は約3兆㌧とも言われ、石油や天然ガスが枯渇したあとも石炭は、まだまだ余裕があるからです。

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 燃料としての石炭のネックは、燃焼の過程で多くの二酸化炭素を排出すること、そして硫黄酸化物や窒素酸化物が発生すること、燃焼後の灰の処理問題が残ることなど多岐にわたります。

そんな中、石炭をガス化して高効率に燃焼する技術や、未利用炭の有効利用技術、さらに温暖化ガスを地中を貯留する技術など いわゆるCCT(クリーンコールテクノロジー)の進展が、更なる石炭の活用を後押しているそうです。昔のような石炭=汚いというイメージはかなり薄れているようですね。

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 あと、石炭は燃料として使われるだけでなく熱分解して、コークスにして鉄にするときの還元剤(酸化鉄から酸素を奪う)として使うなどにも使用されており、石炭は私が思っている以上に幅広く活用されていることを知りました。

日本は世界一の石炭輸入国だそうですが、約3億年前石炭紀で朽ちた植物の死骸によって、3億年後に我々が様々な恩恵を受けていることを思うと、植物がいかに我々の生にとって欠かせない存在かを改めて感じました。