少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№91📕攻守のバランスで4億年を生き抜く蜘蛛

お元気ですか。少年シニアです。

四億年前のデボン紀は魚の時代ということは、前回でも触れました。

それでは、地上の世界ではどうなっていたのか。

実は、脊椎動物に先立ち上陸していた無脊椎動物の中で、蜘蛛がその後の大繁栄に

向けて基盤を着々と築いていたのでした。

クモの不思議な生活 (ワイルドライフ・ブックス)

クモの不思議な生活 (ワイルドライフ・ブックス)

 

                  ☠

  よくある誤解に、蜘蛛は昆虫の一種だというのがあります。しかし、蜘蛛は昆虫ではなく、サソリやダニ同様の鋏角類に属します。

昆虫は頭・胸・腹の3部に分れ、胸部に3対6本の脚という身体構造ですが、蜘蛛は、頭部・腹部の2部にわかれ8本の脚があり、明確に体の構造が異なります。

4億年前のデボン紀前期くらいから水生にいた鋏角類の祖先から進化し、徐々に上陸していったと思われます。

               ☠     ☠  

 蜘蛛の繁殖能力は凄まじく、棲息していないのは南極のみと言います。例えば、1㌶あたりには550万匹もの蜘蛛がいるというのですから驚きです。

蜘蛛は、30㌢以上離れた蠅のそぞろ歩きの振動を探知して捕獲。こうした振動は、蜘蛛も体を覆う剛毛が一種のセンサーになっているとのことです。

そして何といっても高耐性の糸の網と相手をしびれさせる毒。この緻密な捕獲戦術が蜘蛛の繁栄を約束したものと思われます。

          ☠      ☠      ☠

 糸の細さは何と直径0.000015㍉。命綱でも0.003㍉という極細、ところが強度は何とナイロンと同程度の強さ。ただこうした蜘蛛の糸を商業ベースに利用するのは現実的ではなく、1ポンド(約450g)の糸を得るのに66万以上の蜘蛛が必要らしく、そのためには餌としての大量の蠅も必要となり、採算がまったくあわないとのことです。

こうした商業利用の困難さも人類からの攻撃対象からはずれ、結果、蜘蛛の生存維持につながっていると言えるでしょう。

           ☠    ☠    ☠    ☠

餌の捕獲スタイルは大きく次の3つに分類され、種によって捕獲方法は異なります。

 ①狩りに出かける蜘蛛(オオツチグモ等)

 ②待ち伏せする蜘蛛(カニグモ等)

 ③網をはる蜘蛛(蜘蛛の半分)

そしてウズグモ科を除くすべての蜘蛛が、獲物を殺したり麻痺させるために毒を使います。餌となる昆虫や小動物(蜥蜴や蛙等)にとっては、十分な致死量に達するといいますから、やはり蜘蛛はハンターとしてもなかなかの実力の持ち主と言えます。

         ☠    ☠    ☠    ☠    ☠         

 そして蜘蛛は何と言っても知恵者です。蜘蛛の雄は雌よりはるかに体が小さく、結婚を求めに近寄ってきた雄を食べ物と間違って食べてしまうことがあるそうですが、雄は、何とか勘違いされないよう、捕獲した蠅などを贈り物にするようです。そして雌がその贈り物にかぶりついている間に、ちゃっかり雌と交尾するらしいです。

その他、アリに擬態する蜘蛛や、鳥から身を守るために鳥の糞に偽装する蜘蛛まで、蜘蛛の知恵は、様々な分野で見られます。

攻撃力・防御力 いずれも秀でた存在。それが蜘蛛であることは間違いありません。

 

 

 

⇩ 蜘蛛の巣作りの様子、じっと見ていても飽きません。


蜘蛛の巣作り - YouTube