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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№78📕不味さで身を守るウミウシの生き残り戦略

 

ウミウシガイドブック―沖縄・慶良間諸島の海から

  【使用教材】ウミウシガイドブック 著者 小野篤司 1999年7月刊  TBSブリタニカ   

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 イカやタコ同様、身体を自由にするため貝殻をすてたのが、ウミウシです。ただウミウシというのは厳密な定義はないらしく、貝殻を全く持たない貝類を指すことが多いそうです。(腹足類に属する)

イカ・タコ同様とは申しましたが、殻を捨てた後の戦略はかなり異なっており、イカ・タコが身体の巨大化によりパワーアップを狙ったのに対し、ウミウシは、体長をむしろ維持・小型化し、別の手段で能力の向上をはかりました。

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 それが、「俺を食べても不味いし、いいことないよ作戦」です。ウミウシは奇妙な身体のデザイン・色彩により捕食者を警戒させるとともに、食べても不味い身体をつくりこんでいったのです。

実際、ウミウシは様々なものを食べますが、餌の中の不味い物質や毒を身体に取り込んでいるというのです。

ウミウシとよく間違われるヒラムシという扁形動物は、色模様だけ見れば殆どウミウシとの区別ができないようですが、これも不味いことで有名なウミウシに擬態することで、身を守っているらしいのです。

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 また、ウミウシの中にも擬態によって身を守るものがいます。キトリナという名のウミウシは、黄色い海綿を食べ、その色素を身体にとりこんで、海綿と同じ色になるとのことです。

弱者の戦略では擬態は欠かせぬ能力です。その点をウミウシはきっちり押さえてているのはさすがです。

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また、このウミウシ。単に身を守るだけの軟弱な動物ではありません。数㍉から20㎝程度の大きさながら、ちゃんと相手をかみ砕く歯をもち、場合によっては、同じウミウシ類のものを丸呑みするなんて豪快な奴までいるのです。

ウミウシは守りを重視しながらも、時に激しい行動で相手をを攻めることがあるのです。このような引き出しの多さがウミウシの強みと言えるでしょう。

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 またウミウシの魅力。それは何といってもその多彩なボディデザインの種が存在するということでしょう。本書に掲載されている写真をみると、その多様な色彩・形態を眺めていると本当にこの世のものではない異星の主である気がするのです。

いつか地球以外で生命体が発見されるっことがあれば、それはウミウシのような生き物ではないかと、私は勝手に推察しています。

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ウミウシという知名度がそんなに高いとは言えない生物が、それだけで一冊のガイドブックや本になるというのは、まさにこのバリエーションの多彩さに魅せられるからでしょう。だからウミウシの魅力に憑りつかれる人は、跡を絶ちません。

 もちろん私もその一人です。

 

↓ ウミウシ100景とはナイスネーミングです


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