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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№71📕今でもこの世を支配している節足動物

ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書)

 【使用教材】ぞわぞわした生き物たち 著者 金子隆一 2012年3月刊 ソフトバンククリエィティブ

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   人類は、動物の中で自分たちが頂点にたって地球を支配していると思っています。

しかし、これはどうも怪しくて、事実を冷静に分析すると大古の昔から今に到るまで、地球の最大勢力は「節足動物」のようです。

節足動物は、大きく、次のように分類されます。(三葉虫類は絶滅)

 ・甲殻類 ➡ カニやエビなど

 ・鋏角類 ➡ さそり、蜘蛛 カブトガニなど

 ・六脚類 ➡ 昆虫など

 ・多足類 ➡ ムカデ ヤスデなど 

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さて、節足動物のデータ・事実をざっくりと検証してみましょう。

まず、現状での圧倒的な種の多さ。現在学名がつけられている動物の種の約9割が節足動物です。 (ちなみに我々哺乳類は、0.4%にすぎません)

次に、将来の生き残りの可能性。恐らく地球的な大変動があった場合、脊椎動物は完全に絶滅することがあっても、地下にもぐりこんだり深海に棲息する節足動物などは完全絶滅を回避できる可能性があります。

最後にこれまでの実績。多細胞動物が爆発したカンブリア紀を含む古生代(恐竜が登場するまで)の主役が、節足動物であったという動かしがたい事実があります。

まさにデータ的には圧倒的に節足動物が優位にたっていることは間違いありません。

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 節足動物は、肺をもたず「気門」と呼ばれる穴から直接呼吸をするため、身体を大きくすることはできません。無理に大きくしようすると、身体が大きくなった倍の呼吸が必要になり酸素不足で死んでしまうのです。

しかし、これは酸素21%の現状だからのことであり、大気の酸素濃度がもっと高ければ、肺をもたない節足動物も巨大化することは可能です。

 事実、酸素濃度が現在よりも75%高かったと思われる石炭紀後期からペルム紀前期(約3.2億〜2.8億年前)には、巨大な節足動物が存在していたようです。

例えば、最初に空を飛んだ肉食昆虫は「トンボ」ですが、原始トンボ「メガネウラ」の推定翼開長(翅を広げた長さ)は75㌢にも達したと言います、

また史上最大の陸上節足動物といわれる多足類のコダイオオヤスデは、何と2㍍もの体長だったといいますから、びっくりしてしまいますね。

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 また、全動物の中で、最初に水中から陸上にあがったのは、節足動物です。彼らは、リスクをとって陸上にまでその生息領域を拡大したのです。(約4億年前)

そして、節足動物の中でも約8割をしめる最大の成功者である昆虫たちの多くは,陸上生活だけには飽き足らず、植物の巨大化に対応して翅をもつことで、空にまでその生息領域をさらに拡大し、世界を支配するようになったのです。(約3.2億年前)

 こうしたリスクをとって挑戦していく姿勢こそが節足動物繁栄の最大要因と言えるでしょう。人類が節足動物に見習う点は多々あるようです。