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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

No70📕古生代3億年を生き抜いたあっぱれ三葉虫

 

三葉虫の謎―「進化の目撃者」の驚くべき生態【使用教材】著者 Rフォーティー 訳者 垂水雄二 2002年9月刊 早川書房

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もし、一目惚れというものがあるなら、私は14歳のときに、三葉虫と恋に落ちたのだ

 本書の著者リチャード・フオーテイは、三葉虫に対するひとかたならぬ想いを、このように述べています。

確かに三葉虫は、古生代約3億年もの間の大きな出来事を目撃してきた証人であり、生命の進化の実態を知るために最も大切な存在であるのは間違いありませんが、本書の表紙にある三葉虫の姿をみたときに、自分ならさすがに「恋に落ちる」という表現はできないだろうと思いました。

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 しかし、フォーティ以外にも、バージェス頁岩を発見したウォルコットや、バージェス動物群の異質さを明らかにしたウィッチントンなど、三葉虫の虜となった古生物学者は多く存在しました。それだけ三葉虫というのは、古生代の地球の進化をひもとくためには欠かせない生き物であるということでしょう。

三葉虫が重要なのは、大きく言えば次の三点に集約できると思います。

① カンブリア紀からペルム紀まで古生代の全ての紀、3億年に渡って生き延びた。

  その間、三葉虫自身が防御のために進化し続けたことで、三葉虫の形態の変化

  により、地球の環境を推測する貴重な試料となる。(化石の王様と呼ばれる)

② 特定の地域だけでなく全世界いたることころに繁殖していた。

③ 生物の中で最初に眼をもち、またその眼も他の節足動物と異なり方解石(化学的

  には炭酸カルシウム)でできていた。

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 これだけ売りがあれば、三葉虫古生代生物のスターとして遇されても不思議はないでしょう。そして更に興味深いのは、時代の進行とともに、せっかくの眼をあえてもたない三葉虫があらわれてくるということです。

光が届く浅瀬にいる眼をもつ多くの捕食者から身を守るために、光の届かない深海にまでその棲息領域を拡大していったのでしょうか。実にしたたかな生き物です。

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三葉虫が生きた3億年の間には、多くの生物が絶滅するような地球規模的の変動が二度生じました。三葉虫も多くの種が絶滅したと言われています。しかし、その都度、三葉虫類は、生き残った種を中心に再び勢力を強め生き延びてきたのです。

さすがの三葉虫も地球最大規模の絶滅と言われた約2.5億年前のペルム紀の大絶滅を生きのびることはできませんでしたが、古生代を生き抜いた生命力は、まさに「あっぱれ」と言えるでしょう。

 

こちら、三葉虫を中心に古生代の進化の様子を大変わかりやすく説明した動画です。 

関心のある方はぜひご覧ください。⇩

 


進化の目撃者 - YouTube