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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

No69📕眼の誕生が修羅場をつくる

眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く

  【使用教材】眼の誕生 著者Aパーカー 訳者 渡辺政隆・今西康子 2006年3月刊 草思社

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「わかった」「了解した」は英語で「Ⅰ see 」。直訳すると「私は 見る」。

「見る」という行為は、状況を認識し理解することと同義ということなのでしょう。

だから最初に眼が誕生し「見る生物」がこの世に登場したとき、生物の世界に大変革が生じました。まさにそれがカンブリア紀の爆発だったのです。

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 カンブリア紀初頭、地球上のすべての海で、眼と捕食用付属肢をそなえた三葉虫が登場します。能動的な捕食の時代の到来です。眼のもたない生物にとっては、前代未聞の危機が出現したのです。

三葉虫は、眼に加えて遊泳能力があったため、他の生物に対して圧倒的な優位性をもち繁栄していきます。三葉虫の化石は世界中から出土しており、世界中に三葉虫がうじょじょとこの世の春を謳歌していた模様です。

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しかし、三葉虫の独占栄華はそう長くは続きませんでした。三葉虫同士の食い合いが始まったのです。

 戦闘能力が落ちる三葉虫の中には、喰われないために次第にとげという装甲を身に着けるものもあらわれました。

喰う喰われるという環境の中で身体構造が加速的に進化(変化)していったのです。

三葉虫以外の生物でも、眼や殻をもつものが現れてきました。

 そして短期間のうちにアノマロカリスやオパビニアのような大型の捕食動物が登場し、三葉虫は一転して喰うものから喰われるものになってしまったのです。

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 著者は眼の誕生は、カンブリア紀の初頭において「光スイッチ」がはいったからだという仮説を提示しています。

太陽の光は地球が誕生したときは今より3割程度暗く、次第に光の度合いを増しているというのが定説ですが、カンブリア紀初期にひとつの臨界期に達して、すべての動物が光に、つまり視覚に適応しなくてはならなかったというのです。

実際、先カンブリア時代の最後に地表面の日光の量が増大したことを示す地質学的証拠が見つかっているそうです。

日光の量があるレベルを越えたため、大気中に新たな反応が引き起こされ大気の光透過性を高めた可能性も示唆しています。

また海洋成分の変化により、光の透過性が高まった可能性もあるでしょう。

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  いずれにしても眼の誕生が、生物の世界一変させ、何とか見つけようとするもの、逆に隠れようとするもの、また見た目を恐ろしくして相手を威嚇しようとするものなどの勢力をつくって多様化していったことは間違いないでしょう。

 眼は口ほどにものを言うといいますが、まさにこの時代は、眼がものを言う時代だったようです。

 

 ⇩ カンブリア紀からいた物ではありませんが、海洋生物の様々な眼をごらんください、


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