読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№66📕5.4億年前 何故生命は爆発的に増えたのか

カンブリア爆発の謎 ?チェンジャンモンスターが残した進化の足跡 (知りたい!サイエンス)【使用教材】カンブリア爆発の謎 著者 宇佐見義元 2008年4月刊 技術評論社

                                                                             🐛

 カンブリア爆発とは、今から約5.4億年前に始まるカンブリア紀に生命が急激に進化・多様化を起こした現象をさします。

 ちなみにこの本の表紙を飾っている生き物は「アノマロカリス」(奇妙なエビ)という当時最強の捕食動物です。体長は約60㌢〜2㍍の間の大型節足動物で、このカンブリア紀食物連鎖の頂点にたっていたと思われます。

               🐛    🐛

 なぜ、カンブリア紀において生命の大進化が起きたことがわかったのか。

それは、カンブリア紀の地層から出現したあまたの化石にあります。最も有名なのが、1909年ウォルコットによって発見されたカナダの「バージェス頁岩」です。

この高さ2〜3㍍ 幅数十㍍の極めて狭い範囲の堆積岩に、数々の種類・量の生物の化石が発掘されたのです。化石の大半は節足動物で、殻をもった生物が中心でした。

殻は捕食者からの防衛手段を意味します。大型捕食動物の登場により、世界は一気に緊張感につつまれた世界へと変貌したのです。

カンブリア紀以前の地層 例えばエディアカラ紀の化石の大半は軟体生物のものでしたから、殻をもつ生物はカンブリア紀になって一気に出現したと言われています。

            🐛    🐛    🐛

 ダーウィンは、進化はゆっくり徐々に進むと主張していましたが、このカンブリア紀の短期間での急激な進化・多様化の爆発をどう考えればいいのか。

著書「ワンダフルライフ」で、バージェス頁岩に光をあててカンブリア紀の大爆発を世間に強く発信した古生物学者グールドは、進化は殆ど変化しない時期と、急激に進化・多様化する時期があるという「断続平衡説」を唱えました。

           🐛    🐛    🐛    🐛

 カンブリア紀の爆発の理由については、いまだに謎が多いようですが、超大陸の集散や全球凍結の影響等をその理由にあげる学者もいます。

生物の成長に欠かせないリンがカンブリア紀の地層から多く検出されることから、地球の大変動によって海の中のリンがかき回されたことが生命の進化に繋がったとする考え方も提示されているようです。

また、実はカンブリアの大爆発の以前から捕食関係は生じていたのではないかという学者もいます。

                                     🐛   🐛   🐛   🐛   🐛

実は長年無脊椎動物だけの世界と思われていたカンブリア紀にも脊椎動物がいたことがわかってきました。

例えばピカイアという生物。こちらは脊椎動物の祖先とされ、もしこの生物がいなければ、脊椎動物の多様化はなく人類も今こうして生きてはいなかったと思われます。

また、顎がないので正式な魚ではありませんが、ミロクンミンギアという無顎上綱の生物がいて、こちらは魚類の先祖とも言われています。

まさに多種多彩な生物が激しい生存競争を繰り広げていたカンブリア紀

しかし、ほとんどの生き物が、その後絶滅し現在の生物とのつながりは殆どないとされています。

まだまだ謎が多いカンブリア紀ですが、バージェス頁岩以上の大規模ば化石の出現もあり、試料がより集まれば、その真実が明らかになってくることでしょう。