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世界一のクラゲ展示誇る「加茂水族館」

クラゲ 世にも美しい浮遊生活 (PHP新書)

 【使用教材】クラゲ世にも美しい浮遊生活 著者 下村脩 村上龍夫 2014年5月刊 PHP研究所

            

 今回も、先カンブリア時代から6億年生き延びたクラゲを称賛したいと思います。

 本書は、世界一のクラゲ展示数を誇る「加茂水族館」前館長の村上龍夫氏と

 オワンクラゲから蛍光タンパク質を発見しノーベル化学賞に輝いた下村脩博士

 によるクラゲ対談です。

 

 既に有名な話ですが、加茂水族館は以前はまったく人気のないさびれた水族館で

 閉館寸前までに追いやられていました。様々な手をうったものの不発。

 万策つきかけたとき、その危機を救ったのが、クラゲでした。

 クラゲの面白く可愛い動きが、こどもをはじめ多くの人々に支持されたのです。

 

    年間入場者数が長く10万人に低迷していた加茂水族館は今では100万人も夢では

 ないという人気ぶりだそうです。

 本書から、水族館との因縁もあるくらげを中心に数種類ご紹介しましょう。

 

さかさクラゲ 

加茂水族館の恩人。サンゴを展示していたら、1か月後、水槽の中にぴょこぴょこ動く生き物が現れた。さかさくらげだった。それで展示したところお客さんがワーワー騒いでいる。館長がクラゲに十分魅力があることを知った瞬間だった。これにより、加茂水族館はクラゲ水族館への道を突き進むことになった。褐虫藻と共同生活をする。褐虫藻光合成で得た栄養分をもらいクラゲは炭酸ガス褐虫藻に与えている。

 

オワンクラゲ

オワンクラゲの蛍光タンパクの研究で下村氏がノーベル化学賞を受賞したことで、すでに繁殖通年展示をしていた加茂水族館に取材が殺到。加茂水族館の名前が一気に全国区になった。オワンクラゲは暗いところで光らせると、傘の縁だけ緑に光る。その理由はまだ解明されていないが、ひとつの可能性として物質代謝の副産物として体内に蓄積する毒性物質や不要物を捨てているのではないかと下村博士は語っている。


オワンクラゲ - YouTube

 

エチゼンクラゲ

 漁業に甚大な被害を与えたことから「悪名高き」クラゲになってしまったが、この時村上館長は、このエチゼンクラゲを自ら食べることを思いついた。それが新聞やテレビでとりあげられ面白そうな水族館ということで来館者が増えたという。2009年を境に一気に減少したというが、中国近海が環境問題によってきれいになったからではないかと館長は言う。あまりきれいな水にはプランクトンなどの餌がいないからだろう。

 

ハナガサクラゲ

加茂水族館の中でも一番美形のクラゲとか。きれいなものの常で強力な毒をもつ。下村博士が「花笠踊りって山形なんだから(県のクラゲ)にしたらどうか」を提案。村上館長「県のクラゲって聞いたことがないけど、すごく面白いアイデア」と満更でもなさそう。


くらげ世界一【加茂水族館】海月姫のドレスになったハナガサクラゲ(花笠水母/

 

ユーレイクラゲ

何と最大級のものが、直径2㍍30㌢ 触手まで含めた長さは37㍍あったという世界最大のクラゲ。触手だけなら、世界最大の動物シロナガスクジラを凌ぐ。なぜユーレイクラゲと言われているかは不明だが、館長によれば、全体にもモワっとしていて輪郭がはきりしないからではないかとか。

 

シロクラゲ

春の訪れを告げるクラゲ。大量培養法が確立されていて、オワンクラゲやオキクラゲの餌としても重要とか。群泳している姿は何とも壮観。


加茂水族館 クラゲ大水槽 - YouTube

 

 「くらげは地方を救う!」ですね。