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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№65📕大絶滅が進化を促すという怖い話

大量絶滅がもたらす進化 巨大隕石の衝突が絶滅の原因ではない?絶滅の危機がないと生物は進化を止める? (サイエンス・アイ新書)

【使用教材】大量絶滅がもたらす進化 著者 金子隆一 2010年2月刊 ソフトバンククリエィティブ

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地球は、我々が願うほど生命に友好的とはいえないようです。

少なくとも我々が地球を想っているほど、地球は我々生命に配慮してくれないことが、歴史を紐解くとよくわかります。

生命が全面的な破滅の淵に立たされたことは、一度や二度はではありません。

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大量絶滅といえるかどうかはわかりませんが、おそらく最初に生命が直面した危機は、シアノバクテリアが行った光合成による酸素の発生でしょう。

それまで地球を占有していた嫌気性生物(酸素を嫌う生物)は、酸素の発生により死に絶え、何とか生き延びた生物も深海や海底の中に逃げ込みました。

しかしここで生命は飛躍的な進化をとげます。

酸素呼吸を行う真核生物や多細胞生物の登場です。これら新参者は、複雑な身体を武器に生存競争に打ち勝つべく、さらなる進化・多様化を遂げていきます。

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また地殻変動により大陸が移動、離合集散して生命環境が大きく変動します。

地球全体が凍結するという非常事態も、少なくとも三度発生しました。

特に最後のヴァランカー氷期 (約6.3ー6億年前)は、厚さ3000㍍もの氷床ができるほどの凍結であり、生命の多くはほぼ息絶えたでしょう。

しかしこの非常事態が火山活動により収束にむかうと、生き延びた生物は再び進化し多様化の道を歩み始めます。

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 1946年、西オーストラリアのエディカラ丘陵で、約6億年前と思われる地層から、これまでになく大型の多細胞生物の化石が発見されました。

大きいものは2mの体長にもなりますが、逆に厚みは2〜3㍉という超薄型。

殻のない軟体生物で環形動物の祖先と言われるディッキンソニアや、腔腸動物の祖先と言われるマウソ二チスなどが有名です。

そしてその後、約5.9〜5.7億年前とみられる地層からクラウディナという殻のある生物が見つかりました。

おそらくこの間、喰う喰われるの関係にまで生物は進化していたのでしょう。

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 その後、カンブリア時代以降の顕生代と言われる時代に突入すると、5大絶滅と言われる凄まじい大絶滅が発生します。

最も有名なのは白亜紀末(6500万年前)の絶滅で、これにより長年栄華を誇っていた恐竜が全滅し、哺乳類繁栄の道が開けることになりました。

大型隕石の落下が大絶滅を引き起こしたというのが定説ですが、著者はマントルプルームの浮上により、通常の噴火とはケタ違いの超巨大規模の噴火によるものではないかと主張しています。

その他大絶滅の原因としては、「地球磁場の消失」や「超新星の爆発」など内外の環境の劇的変化があげられます。

いずれにしても大きな絶滅のあとに、以前にも増した大きな進化が起きるというのは非常に意味深い現象だと思います。