少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№38📕水が我々に伝えたいことについて

水のことのは【使用教材】水のことのは ネーチャープロ編集室 2002年4月刊 幻冬舎

 

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 悲しくてどうしようもないとき 雨に濡れながらとぼとぼ歩くと

 少しづつ生まれ変わっていくような ふしぎな気がしたことがあります。

 うれしいときには 光色に輝く海が よかったよかったと

 波語のエールをおくってくれました。みず・・みず・・みず

 いのちは水の子どもなので いつも水に守られているのかもしれません。

 この地球さえも空も空気も風も月も 

 すべてが水の如く淡く 水の如く清く 水の如く流る 

                     (徳富蘆花 自然と人生より)

 これは本書の「はじめに」で掲載されたものですが、こんな感じで先人たちの作品も交え水にかかわる「ことのは」383語と160枚もの素晴らしい写真を加えて掲載しています。地球は水満ちる惑星。様々な形で地球に水が存在していることがよくわかります。

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 水というとごくどこにでもある化合物と思い込んでいますが、化学的にはかなりユニークな存在のようです。地球の水の97%は海水として存在していますが「温まりにくくさめにくい」という特徴により地球の寒暖差は一定の範囲内におさえられ生命が生きやすい環境が整っています。また通常固体は液体よりも密度が大きいのですが、氷は水よりも密度が小さいので、氷河に覆われた極寒地においても海底は凍ることなく生物の居場所を提供しています。飲料としての価値のみならず、徳富蘆花のいうように生命は水に守られているのです。

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 本書では、海中 浜辺 渓流 滝 池 雲 霧 霜 雪と様々な形態の水が登場します。こうしてみると本当に水は変幻自在に形をかえて我々にメッセージを伝えてくれているんですね。古来人類も、水が自分たちの命綱であることをしっかり理解して水と会話をしてたようです。例えば「ニライカナイ」という言葉。沖縄では海からやってくるものはみんな佳きものとし、水平線の向こうに浄土ニライカナイがあると信じられていました。またカムイワッカの滝アイヌ語で「神の水の滝」の意。さみだるの「さ」は神の意をこめる接頭語で天の高いところから尊い水が垂れてくる意 (さみだるの名詞形が五月雨)

水と神はきってもきれないものとして受け止められていたのです。

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    水は変幻自在なので雨でも雪でも微妙な違いの表情をみせます。表情が変わればそれに見合う言葉をつくるのが自然を愛する者の常。例えばイヌイットは、雪の色を数十の言葉でいいわけるそうですし、我々日本人も少ない量の雨でも「細雨」「小雨」「時雨」などと使い分けます。水は物理的に生命をいかすとともに、心情においても生命をいかしてくれているのかも知れません。