少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№34📕大気組成で決まる運命について

大気の進化46億年 O2とCO2 ?酸素と二酸化炭素の不思議な関係? (知りたい!サイエンス) 【使用教材】大気の進化46億年 著者 田辺英一 2011年9月刊 技術評論社

                  

 地球の温暖化にともない、温室効果のある二酸化炭素の増減に大きな注目が寄せられていることは周知の通りです。現在の大気は、窒素78% 酸素21% アルゴン0.9% 二酸化炭素0.04%。比率は些少とはいえ産業革命以降、二酸化炭素は確実に増え続けています。

ただ地球の誕生からという超長期的な視点でみると、実は二酸化炭素は増減を繰り返しながらも基本的には減少し続けているようです。地球が誕生した時の大気組成二酸化炭素と水蒸気・窒素が主で酸素はありませんでした。この組成が様々な要因(海や生命の誕生や火山の爆発等)で変化し、変化することで地球の環境を変えていく。大気の変化は地球の運命を握っているのです。

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 悪者扱いにされがちな二酸化炭素ですが、実は大気に二酸化炭素がなければ、地球の平均温度はマイナス18度となり地球全体が凍結するそうです。この全球凍結は実は46億年の地球の歴史の中で少なくとも三度(22億・7億・6.5億年前)発生したらしい。何かの要因(火山の大噴火等)で寒冷化したのでしょうか、生命の多くは死滅しました。ただその間も火山活動による二酸化炭素の排出は続いており、更には凍結により二酸化炭素が吸収されない中で次第に大気中の二酸化炭素が増加し、その温室効果で再度温度が上昇し全球凍結は解消します。そしてその後は何と逆に平均60度という灼熱の地球に変わり、更には生命の進化や大増殖と続いていきます。本当に地球はワイルドであります。

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 恐竜が闊歩していた1億年前は今より10倍近くの二酸化炭素があり超温暖期だったようです。逆に酸素は15%程度(今は21%)と少なく、酸素を効率的に吸入できない動物にとっては苦しい時代だったと思われます。事実わがご先祖様の哺乳類は大型化できず恐竜に怯え小さくなって隠れていたようです。なのに恐竜はなぜあれだけ大型化し低酸素状態を苦にしなかったのか。

実は鳥類は恐竜から進化したと言われており、この鳥類は気嚢という抜群に効率よく酸素をとりこめる器官をもっています。それで鳥類は低気圧の上空を休むことなく飛び続けることができるのです。どうも恐竜もこの気嚢をもっていたと言われます。まさにその時代の大気組成に有利な生物が発展していくのですね。

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 大気組成が生命の運命を決めることを知れば、我々は大気に無関心ではいられません。また長期トレンドを理解することは重要ですが、目の前に発生する諸問題も決して疎かにはできません。オゾン層の崩壊をうながしたフロンの問題や極度な森林の伐採もそうですが、人為的な環境破壊のつけは人類も含めすべての生命にまわってきます。その点を忘れずに自分は何をできるか 考え続けていきたいと思います。