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少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

☕いのちの理科俳句(月編)

 太陽系の勉強を一通り終えたところで、少し休憩をして月にちなんだ俳句論を一席。まずは吾輩の句から

 

    月光や そなたの照らす 路をゆく

 

自分の句ながら、少し気障ですね。ベートーベンのピアノソナタ「月光」をもじったわけですが、月の灯りを頼りに歩くのも、なかなかおつなもんだとは思います。もう一句

 

    名月に 似合わぬ妻と 月見かな

 

似合わないのはおまえの方じゃとカミサンに言われそうですが、これも一種の愛情表現ということで。カミサンは実際のところ女性にしてはあまりロマンチックなことを好まない質なので実際一緒に月見をした経験はありません。想像俳句です。

 気障だったり嘘ごとを句にする私なんかと違って、俳聖 与謝蕪村の詠む月は深遠です。

 

     菜の花や 月は東に 日は西に  蕪村

 

 有名すぎるほど有名な句ですが、これはもう太陽系の句といっていいでしょう。真ん中に地球を象徴する菜の花を据えて、月と太陽をその横に配置する。これによって宇宙をわずか17文字で描写する。何というスケールの大きい句でしょうか。地球を真ん中に置くので意地悪く言えば天動説的な視点の句ですが、芸術というものはそもそも主観的なものですから、ここではそんなことを気にしちゃいけません。とにかく見事な句ですね。もう一句 私が好きな蕪村の月の句

 

     月天心 貧しき町を 通りけり     蕪村

 

 月天心というのは、月が天上の一番高いところに位置している状態。その煌々とした灯りと貧しき町の冷え冷えと静まりかえった暗さとのコントラスト。その風景がありありと浮かびます。蕪村は一流の絵描きでもあったので、句も絵画的な感じがして、それが蕪村の独自の世界をつくっていると思います。こんな句がぱぱっと浮かぶようになれば、格好いいのですが。

 また次回より勉強に戻ります。いよいよ地球の登場です。