読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

少年シニア 55歳から学ぶ理科

生命のルーツを知ることは自分を知ること。生命の不思議で人生ワクワク致しましょう!

№25📕太陽系を拡大させた男について

ハーシェル天体ウォッチング 

 

 

    【 使用教材】ハーシェル天体ウォッチング 

    著者 ジェームス・マラニー 訳者 角田玉青  2009年7月刊 地人書館

                                                                                 ★

    天文関係の本を読んでいると、アマチュアの愛好家が、時に大きな役割を果たしていたことがわかります。天王星を発見したハーシェルも本来の職業は音楽家でしたが、次第に天体観測の虜になっていきます。彼が自宅で天王星を発見したのが、1781年3月13日。これは、とてつもない発見でした。先史の時代から土星までの惑星は知られていましたが、その後、2000年間近く惑星の発見されていなかったからです。これを打ち破り太陽系を拡大させたのが、ハーシェルでした。

                  ★ ★              

  太陽系の惑星は、その組成から「主に岩石と金属でできている地球型惑星」と「水素やヘリウムなどのガスでできている木星型惑星」と「水やメタン・アンモニアの氷を主体とした天王星型惑星」に分類されます。天王星の発見は、その後、海王星冥王星(2006年準惑星に変更)につながっていきます。天王星の軌道が、まわりに相当な質量の星が存在しないと考えられないものだったため、詳細な探査が行われ別の惑星の存在が明らかになったです。ハーシェルの功績は、天王星の発見だけに留まりませんでした。

                ★ ★ ★

 ハーシェル天王星の発見者として有名になったのですが、彼の最終目標は、太陽系の惑星を探すことではなく、「宇宙の構造を知る」というとてつもないものでした。メシエという天文学者の星団のカタログをみては、片ッ端から観測して、その全様を明らかにしていきました。天の川銀河を構成する星々が円盤状の構造になっていることや,太陽がヘルクレス座の方に向かって動いていることも明らかにしました。恒星も単独で存在するのではなく、宇宙の一つの構成要素として定められた物理法則によって運動していることを観測を通じて実証していったと言えるでしょう。

                ★ ★ ★ ★

    あと、ハーシェルは太陽の光を解析して赤外線も発見しています。赤外線は、光がなくても見えるため現在の望遠鏡には欠かせないものになっています。彼は400個近くの望遠鏡を設計したことでも有名ですが、赤外線の発見でその後の望遠技術は大きく進展していきます。本来アマチュアの天文愛好家だった彼が、専門家を凌駕する実績をあげていることに驚嘆するとともに、同じ人間である以上、プロであることやアマチュアであることに、大きな意味はないのではないかという気もしてきました。

勉強をしていて面白いと思うのは、主題を調べているうちに新たな事実を知ることです。恥ずかしながら私はこれだけの業績をあげたハーシェルのことを全く知りませんでしたが、彼のように大きな視野をもって、こつこつ目指す方向へ歩んでいきたいと思います。